また、トイレは便などの汚れのため、掃除が億劫になりやすいと思いますが、その理由としては掃除がしづらい環境にあるのも、少なからず理由に含まれるのではないかと思います。トイレ空間は一般的には広くありませんので、掃除用具一式はトイレとは異なる場所に収納してあることがほとんどだと思います。

ですので、トイレリフォームを考える際には、もしトイレ空間に余裕があるのであれば、掃除用具一式を収納できるようになれば最も良いのですが、それが難しいのであれば、トイレ付近に掃除用具を収納できる場所を設けることができれば良いと思います。トイレは掃除がしやすい素材を用いることも大切ですが、掃除（家事）がしやすい環境づくりも大切なことだと思います。

手洗いの必要性を考える際には、その場所も考える必要があります。トイレ内に手洗い器を設けることも一つですし、またそのスペースがなく他の場所に、ということであれば、そのための場所も検討できると良いと思います。

また感染予防の観点から、手洗い洗剤やペーパータオルなどご使用される用具に応じた置き場も考えておく必要があります。トイレ掃除の際の水拭きも考えると、手洗い兼、掃除のための洗い場のような場所がトイレ付近に設けることができると非常に便利です。

リフォームを行う際には将来的な観点も必要です。できればトイレの出入りについては、開き戸よりは引き戸で入れることや空間の広さ、段差解消等、高齢者対応の間取りにできると望ましいですが、手すりだけでも後々設置できるようにしておくと良いと思います。リフォームの際に手すりの設置箇所を想定し、そのための下地をリフォームの際に入れておくと、将来的に手すりを簡単に設置することができます。

トイレ内の照明消し忘れのために、一般的には建具に明かり確認のための小窓が付いていますが、人感センサーの自動点灯の照明を設置すると非常に便利です。またトイレ内感染を防ぐためには、換気も考慮する必要があります。窓で換気することも一つではありますが、できれば換気扇を設置することで、室内の空気を常に清潔に保つことが望ましいと思います。