「そろそろキッチンを新しくしたいな…」と考えてカタログやWebサイトを見ていると、自分が今使っているキッチンとの違いに驚くかもしれません。かつての主流はシンクとコンロがつながっていない「ブロックキッチン」でしたが、最近は機能性に優れ、デザイン性も高い「システムキッチン」が人気です。
ブロックキッチンからシステムキッチンにリフォームすると、生活はどのように変わるのでしょうか?今回はシステムキッチンとブロックキッチンの違いについて、詳しく解説します。
目次
はじめに、システムキッチンとブロックキッチンの特徴について見ていきましょう。
出典:パナソニック株式会社
システムキッチンとは、シンクや調理台・コンロ台を組み合わせた上に、カウンターを乗せて一体化させたキッチンのこと。比較的寸法を変えやすく、設置場所によって間口(横幅)を柔軟に変えられる、リフォームにも適したキッチンです。
ブロックキッチンとは、シンクや調理台とコンロ台を一続きではなく、別々に並べて設置するタイプのキッチンのこと。「セクショナルキッチン」や「セパレートキッチン」とも呼ばれています。加熱機器はキッチンに組み込むビルトイン型ではなく、キャビネットに置く据え置き型を使うのが一般的です。
作業台や流し台を分けて設置するブロックキッチンでは、次の3つの悩みがよくあげられます。
・すき間にゴミが溜まりやすい
・扉色のバリエーションが少ない
・ビルトインタイプの機器を取り付けられない
コンロ台と調理台・流し台が分かれているブロックキッチンは、どうしてもキャビネットの間にすき間ができやすいです。そのため食材の細かなクズやこぼしてしまった調味料が、すき間に入り込んでしまうこともあります。
またブロックキッチンはシンプルな色味が多く、ステンレスの作業台とシンクに白い扉を組み合わせたタイプが一般的です。コンロや食洗機も据え置き型に限定されるため、機能面が制限されると感じることもあるでしょう。
ブロックキッチンからシステムキッチンにリフォームすると、具体的に生活はどのように変わるのでしょうか。嬉しい3つのポイントを、詳しく紹介します。
カウンターで一体化したシステムキッチンは、キャビネットの間にすき間がないためゴミや汚れが入り込まず、掃除がしやすいです。さらに加熱機器も据え置き型からキッチンに組み込むビルトインタイプに変更できるので、調理中の油はねも、さっと拭き取りやすくなりますよ。
シンプルさを追求するブロックキッチンと比べて、システムキッチンは扉の色やデザインも豊富です。ステンレスが主流のブロックキッチンに対して、システムキッチンは人造大理石製のシンクやカウンターも選べるので、インテリアにあわせた組み合わせが楽しめます。
ナチュラルな雰囲気の木目の扉と、白い人造大理石のカウンターを組み合わせて、家具のように装ってみるのも素敵ですよ。
据え置き型の機器を使うブロックキッチンは、選べる機種が限定されてしまうことも。一方、システムキッチンは最新式のビルトインタイプも設置できるため、毎日の調理や洗い物にかける手間もさらに少なく抑えられるでしょう。
ブロックキッチンからシステムキッチンにリフォームするなら、ぜひ検討してほしいおすすめ設備を紹介します。
出典:パナソニック株式会社
まずおすすめしたいのは、ビルトインタイプの食器洗い乾燥機です。お皿に残った残菜をさっと取り除いたら、食洗機の中に入れてスタートさせるだけで、洗浄から乾燥まで自動的に行ってくれます。
お皿が少ないときは、2~3食分まとめて洗ってしまうのもおすすめ。4人家族の場合で、使用する水量は手洗いと比べて約6分の1と、節水効果も抜群です。
出典:株式会社LIXIL
ブロックキッチンは壁に取り付ける「壁出し水栓」が多く、機能の豊富さについてやや不満を感じることもあるでしょう。
システムキッチンは、カウンターに取り付けるタイプの水栓が主流。レバーを上げ下げするだけで水やお湯を出せるので、汚れた手を洗いたいときにも便利です。さらに蛇口が伸びるシャワー水栓なら、シンクの隅々まで簡単に水を流せます。洗い物後の洗剤の泡やゴミもまとめて流せるので、広々としたシンクの掃除もしやすいです。
出典:パナソニック株式会社
「システムキッチンならではの設備」ではありませんが、ブロックキッチンからのリフォームでぜひ検討してほしいのが「引き出し収納」です。引き出し収納なら何が・どこにあるかが一目でわかり、調理の時短につながります。
さらに足元まで使える「足元収納」タイプなら、収納場所に困りやすいホットプレートやカセット式のガスコンロも、スッキリと収納できて便利です。
ここからは、オンリーワンリフォーム石友が手掛けた、ブロックキッチンからシステムキッチンへのリフォーム事例を2つ紹介します。
Before
After
・エリア:富山県高岡市
・リフォーム費用:160万円
・工期:4日間
・築年数:35年
・Panasonic ラクシーナ
30年使用してきたブロックキッチンを、スッキリとしたシステムキッチンにリフォームした事例です。下台は252cmと微妙な寸法でしたが、オーダーメイドでカスタマイズしやすいシステムキッチンなら、横幅にぴったり合うサイズで設置可能!さらにレンジフード横を通るエアコンのホースを避けるために、吊戸棚のサイズも微調整しています。
限られたスペースを無駄なく活かす、機能性の高いキッチンに生まれ変わりました。
Before
After
・エリア:富山県高岡市
・リフォーム費用:750万円
・工期:54日間
・築年数:58年
・クリナップ ラクエラ
親戚が使っていた築60年の家への引っ越しを機に、キッチンや階段・内装を含めてリフォームした事例です。趣のあるキッチンはセパレートタイプで、流しとコンロが離れた場所にあり、換気扇も備わっていませんでした。
親戚が再び集まったときに、おもてなしできるように使いやすいシステムキッチンにリフォーム。コンロと調理台・シンクが横一列に並び、調理中の動線も改善されました。
機能性もデザイン性も魅力的なシステムキッチンですが、いざ具体的にリフォームを考えると、注意すべきところはないのかと気になります。システムキッチンはデメリットの少ない住宅設備ですが、リフォームを考えるなら以下の2つのポイントを意識しておくとよいでしょう。
上からカウンターを乗せるシステムキッチンは、部分的な交換が難しいといわれます。しかし、あくまで交換しやすさが魅力のブロックキッチンと比べた場合ですので、心配は不要です。
カウンターを外しての交換は可能ですし、寸法変更などリフォームにも柔軟に対応しやすくなっています。対応が難しいのではと不安がらずに、ぜひ一度相談してみるとよいでしょう。
「システムキッチンはリフォーム費用が高くつく」ともいわれますが、これはシステムキッチンならではの、希望の取り入れやすさからきています。システムキッチンは便利な家電設備を取り入れたり自分好みのデザインにこだわったりもできるため、ついリフォーム費用が高額になってしまうことも。
リフォーム費用が膨らみすぎてしまうのを防ぐためにも、あらかじめ予算の上限はしっかりと検討し、希望にも優先順位をつけておきましょう。
日常的に使うキッチンのリフォームは、ただ新しいものに交換するだけではなく、生活そのものの快適さも大きく変えるきっかけになります。
「使ったことがないシステムキッチンは、なんだか不安…」という方は、ぜひショールームで実際の使いやすさを体感しましょう。多くのお客様のリフォームをサポートしてきた経験豊富なスタッフが、ご要望を丁寧にお伺いします。
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