「お風呂が狭くてゆっくりくつろげない」「足を伸ばして入浴したい」日々の疲れを癒す場所だからこそ、お風呂はリラックスして過ごしたいですよね。
もしリフォームを考えているなら、浴室の広さを見直すのも一つの方法。間取りや建物の構造によってサイズアップが可能な場合もありますし、たとえ難しくても、設備やデザイン次第で快適な空間にできます。
この記事では、浴室サイズの基本からサイズアップのポイント、空間を広く感じさせるアイデアや実例まで、小さな浴室を快適にするヒントをわかりやすくご紹介します。
目次
リフォームを考えるなら、浴室サイズを知っておくことが大切です。一般的な住宅に使われるシステムバス(ユニットバス)の、代表的なサイズをご紹介します。
出典:TOTO株式会社
システムバスの中でも、1216(120cm×160cm)サイズはよく見られる一般的な寸法です。特に築年数の古いマンションやコンパクトな戸建て住宅・アパートなどで多く使われています。
浴槽で足をしっかりと伸ばしづらく、洗い場が狭く感じられるため「広くしたい」という希望が出やすい傾向にあります。
出典:TOTO株式会社
1616(160cm×160cm)サイズは、現在の戸建住宅で最も多く採用されている標準的なシステムバスの寸法です。浴槽と洗い場のバランスが良く、使いやすい広さとして人気です。
このサイズになると、浴槽に足を伸ばして入浴できるゆとりが生まれ、洗い場にもある程度のスペースが確保できます。お子さまと一緒に入ったり、ゆったりと体を洗いたい方にもおすすめのサイズ感です。
出典:TOTO株式会社
1620(160cm×200cm)サイズは、一般的な浴室よりもひと回り広い1.25坪タイプ。「ゆとりのあるバスルームをつくりたい」という希望から選ばれることが多いサイズです。
このサイズでは、大人が足をしっかり伸ばしてもゆったりできる浴槽になります。洗い場にも余裕があり、親子での入浴や介助が必要な方にも使いやすいのが特徴です。
浴室を広くしたいと考えたとき、まず気になるのが「リフォームでサイズアップは可能?」という点です。ここでは、サイズ変更の可否や現実的なリフォームの方向性を見ていきましょう。
1216から1616など、浴室を大きくサイズアップするリフォームでは、間取りそのものの変更が必要になります。
浴室に隣接する脱衣室や収納スペースを縮小したり、壁の位置を動かしたりといった作業が必要になり、工事の規模や費用も大きくなりがちです。
特にマンションの場合は、構造上、配管や壁の位置を自由に変更できない場合があるので要注意です。
ただし、浴室だけでなく間取り全体を見直すような大規模リフォームを検討している場合は、動線や生活スタイルに合わせて浴室サイズを広げやすくなることも。どの程度のサイズアップが可能なのかを知るためにも、専門業者による現地調査を依頼しましょう。
最近では、壁の構造がスリムになったことで、これまでと同じ設置スペースでも中を広く使えるタイプのシステムバスが選べるようになりました。
たとえば1216から1317へのサイズアップなど、ほんの少しだけサイズが大きいタイプに交換することで、実際の入浴空間を広げられるケースもあります。隣の脱衣室やほかの部屋に大きな影響を与えにくいため、取り入れやすいリフォームの選択肢といえるでしょう。
ただし、対応できるかどうかは建物の構造や選ぶ商品によって異なるため、事前の確認が欠かせません。まずは信頼できる専門業者に相談し、現地を見てもらうことが大切です。
浴室のサイズを変えられなくても、工夫次第で快適さはアップできます。ここでは、限られたスペースでも広く感じられるアイデアをご紹介します。
古いお風呂に多いのが「バランス釜(がま)」と呼ばれるタイプ。これは、浴槽のすぐ横にお湯をわかす装置(給湯器)が設置されているつくりで、浴槽の幅が狭くなってしまう原因のひとつです。
このタイプを最新のシステムバスにリフォームすると、給湯設備が外に設置されるため、浴槽まわりがすっきりしてスペースが広がります。全体のサイズが変わらなくても、浴槽が広がればのびのび入浴できる可能性があります。
浴槽のふち(またぎ)が低いタイプは、空間の広がりを感じやすくなります。視線をさえぎるものが少なくなるため、見た目にもスッキリとした印象に。
また、またぎやすくなることで、入浴時の出入りが楽になるのも大きなポイント。高齢の方や小さなお子さまが使う場合にも、安心して入浴できるのでおすすめです。
サイズは小さくても「入ってみて広い」と感じる浴槽もあります。デザインの工夫によって、ゆったりとした姿勢で入浴できるものが登場しています。
たとえば、以下のような浴槽が人気です。
出典:株式会社LIXIL
洗い場側に張り出した形状により、実際よりも広く感じられる浴槽です。やわらかな曲線が体にやさしくフィットし、肩やひざまわりにゆとりがあるので自然とリラックスした姿勢で入浴できます。
さらに、浴槽内には握りやすいバーがついていて、両手でしっかり体を支えられるのも安心ですね。
出典:TOTO株式会社
赤ちゃんのゆりかごのように、なめらかな曲線で体を優しく包み込むデザインです。首まわりをしっかり支えるヘッドレストと、肩や背中に沿うなめらかな形状で、快適な入浴姿勢をキープできます。
またぎ部分は低めに設計されており、空間に圧迫感を与えず、見た目にもすっきり。ふちには程よい幅があり、腕を乗せたり手を添えたりしやすく安心感があるのもポイントです。
ここでは、1216サイズ(0.75坪)という限られた空間でも、体感的に広く感じられるリフォーム事例をご紹介します。
Before
After
・エリア:石川県能美市
・リフォーム費用:99万円
・工期:6日間
・築年数:30年
・LIXIL アライズ
約30年間使われていた0.75坪のお風呂は、浴槽の狭さや冬場の寒さが気になる状態でした。限られたスペースの中で快適さを追求し、LIXILのアライズ「ミナモ浴槽」を採用。
コンパクトな空間でも広さを感じられる設計で、見た目にも使い心地にもご満足いただける浴室になりました。暖房換気乾燥機も新たに設置し、冬は寒さを我慢しなくてよくなったのもうれしいポイントです。
お風呂リフォーム~浴槽広々!最新のあったかお風呂/石川県能美市
小さな浴室でも工夫次第で快適な空間に変わり、くつろぎの場所になります。
ただ、カタログや写真だけではその快適さは実感しにくいもの。「足がしっかり伸ばせるか」「洗い場とのバランスはどうか」など、実際に浴室や浴槽に入って体感することが大切です。
ショールームでの体験は、納得できるリフォームの第一歩。気になったら、まずは実際に見て・触れて、自分にぴったりのお風呂を見つけてくださいね。
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